胸焼けや甘酸っぱいゲップ、吐き気やのどの痛みの症状に困っている方が増えています。
このような症状は、胃液が逆流する病気が原因なのです。
逆流性食道炎は、特に中高年で肥満系の方は要注意です。
この記事では中高年のおふとりさまが注意すべきポイントを分かりやすく説明します。
まずは生活習慣を見直して、健康な毎日を手に入れましょう!
胃液が逆流する病気
胃の中にある食べ物や強い酸性の胃液が食道に逆流することによって、食道はダメージを受けます。その結果、胸焼けや酸っぱいゲップ、胃もたれや胃の痛み、のどのイガイガ、咳や耳の痛みなど多くの症状が起きるのです。この病気のことを『胃食道逆流症』と呼びます。
元々高齢者に多く見られてきた疾病ですが、最近は食生活の変化で若い世代にも見られるようになりました。
逆流性食道炎
最近は名前が知れ渡ってきた『逆流性食道炎』ですが、これは『胃食道逆流症』という疾患のうちのひとつなのです。
・逆流性食道炎
食道粘膜に腫れやびらんなどの病変が見られるもの
・非びらん性胃食道逆流症
びらんなどが見られないのに不快な症状が現れるもの
・無症候性逆流性食道炎
食道粘膜に炎症があっても症状がないもの
『胸焼け』については、次のサイトで詳しく説明していますよ。
『逆流性食道炎』については、こちらもご参考くださいね。
中高年のおふとりさま
逆流防止装置がうまく働かないのが原因
逆流の主な原因は、食道から胃の入口にある『逆流防止装置』がうまく動かないことなのです。今までは逆流を止めていた働きができなくなって、酸性の強い胃液が食道に逆流したことによって食道がダメージを受けるのです。
食道から胃につながる部分は下部食道括約筋帯という筋肉の帯があります。
この部分が逆流防止装置の役割を果たしているのです。
普段は逆流を防止するために閉じているのですが、食事の時には食べ物を食道から胃へと運ぶために開くのです。
この部分の働きがうまくいかないと、逆流が起こるのです。
中高年は逆流性食道炎の発症しやすさがマックス!
加齢なる原因
加齢によって、逆流防止装置の役割を果たしている筋肉(下部食道括約筋)が弱ってくることで、逆流することがあるのです。
おふとりさまが原因
皮下脂肪や内臓脂肪によって胃が圧迫されることがあります。これで逆流装置がゆるんで逆流が起こります。また、脂っこい食事や食べ過ぎによって胃酸が増えるのも逆流の原因になります。
食事の内容
脂っこい食品を多く食べると、ホルモンの働きで下部食道括約筋がゆるんで逆流することがあります。また、刺激の強い食品や酸味の強い食品、スパイシーな食品等も胃に負担がかかり、逆流の原因になります。
逆流を起こしやすい食品
アルコール、コーヒー(特にブラック)、炭酸飲料、タバコ、油もの、酸っぱい食品(梅干し、柑橘類など)、炭水化物(パンなど)。
姿勢
前かがみになったり背中が曲がったりすると、胃に強い圧力が加わる場合があり、こういった時に逆流することがあります。特に高齢女性は筋力の衰えや背骨の変形による猫背の姿勢が影響している可能性があります。
ストレス
最近よく言われるのがストレスによる機能性の胸焼けです。
胃酸はストレス(特に精神的なもの)を感じた時に分泌量が多くなります。
注意したいポイント
不快な症状を改善するために
逆流性食道炎にはとても効果的な薬があるのです。現在はほとんどの方が症状をなくすことが出来るので、専門医を受診することをおすすめします。
症状が治まったという理由の自己判断で治療をやめると、再発のリスクが高くなります。再発しないためにも、医師の支持に従って治療をすすめてくださいね。
治療によって他の病気や合併症が予防できることもあります。なので、しっかり検査を受けて、他の病気がないかを確認することも大切なポイントです。
改善ポイント
食品
脂っこい食品、脂肪分の多い食品、タンパク質の多い食品はほどほどにすること。胃酸が増えることや下部食道括約筋がゆるむことで逆流が起こります。
タンパク質の食品は、消化に時間がかかるために胃に長くとどまります。そのために胃液の逆流が起きやすくなります。
食事の量
食事量が多くなると、胃が引き伸ばされるので、これによって下部食道括約筋がゆるむと考えられています。これも逆流が起きやすくなります。
腹八分目を目標にしましょう。加えて適度な運動もできますように。
肥満
加齢は改善することが難しいですが、肥満は食生活の改善によって解消可能です。肥満によって腹圧が上がり、逆流しやすいと言われています。
アルコール
アルコールは胃酸の分泌を増やすので出来るだけ控えましょう。また、下部食道括約筋をゆるめる作用があることが判明しているので、要注意です。
カフェイン
コーヒーや緑茶に含まれるカフェインも胃酸の分泌を増やすので、逆流が起きやすくなります。これも控えましょう。
姿勢
起きている時は、出来るだけ前かがみの姿勢は避けるようにしましょう。また、眠る時は上半身を少しだけ高くして休むと逆流が起きにくいですよ。
食べてすぐに寝ると、「牛」になると言われていますが、「牛」でなく「逆流」が起きやすくなります。就寝前の食事や食後すぐに横になることも避けましょう。
服装
ゴムのきついズボンやベルトの締め付けにも気をつけましょう。コルセットやガードル、腹巻きなどのお腹を締め付けるものは出来るだけ着用しないようにしましょう。腹圧がかかると逆流が起きやすくなります。
まとめ
自分も中高年のおふとりさまです!
生活習慣の改善は、いつも重要だと感じています。
特に自分はひとりだけで生きているのではなくて、実際には多くの人に支えられていますよね。
普段から健康でいられるように注意をしていないと、体調が崩れてからでは遅い場合が多いのです。
最近は平均寿命が伸びているとはいえ、身近にいる方がひとり、またひとりと旅立っていくのを見送る時があります。
笑顔と健康は、できるだけたくさん経験していたいものです。
あなたも健康な毎日を楽しみましょう。
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このページは以下のサイトを参考にしました。
参照:日本消化器病学会
参照:アステラス製薬
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