お花見に行くと、いろんな種類の桜を目にしますよね。
みんな同じに見えても、よく見ると少しずつ違うのが分かります。
お花見で桜をパッと見て、その種類まで当てられたら?
桜の国の国民として、カッコいいと思いませんか?
そんな野望を持つ方に、今回はよく見かける桜の種類を、一覧にしてご紹介しましょう!
大きなグループは8つ!よく見かける桜の種類を一覧にしてみた!
桜の種類は、ゆうに600を超えるそうです!
それをひとつひとつご紹介したいのは山々ですが、
今回は、日本で見られる一般的な桜の種類について一覧にしてみましょう。
日本の桜の種類は、大きく分けて「群」という形で8つに分類されています。
その8種類と、有名な品種を併せてご紹介しましょう。
●自然交配・咲き方
自然交配によって生まれた桜の種類です。
しだれ桜や八重桜など、咲き方によって名付けられる種類もこちらに分類されます。
日本のソメイヨシノは、挿し木や接ぎ木によって増やされたものです。
クローンのようなものなので、各地の気温が違っても一斉に開花するという特徴を持っています。
八重桜も、人気を誇る種類の桜ですね。
重なった花びらがぼんぼりのようで、とてもキュートです。
●シナミザクラ群
この種類は、中国の古い呼び名である「シナ」という言葉からも分かるように、中国を原産とする種類です。
漢字で記すと「支那実桜」となり、その実が食用とされる種類でもあります。
「唐実桜(カラミザクラ)」という別名も持っています。
中国国内では、7種類が確認されていると言われています。
●エドヒガンザクラ群
3月の春のお彼岸の時期に咲くことから、ヒガンザクラと呼ばれる種類です。
日本国内より朝鮮半島に伝わり、今ではそこでも見ることが出来る桜の種類です。
丈夫で、長生きをする種類です。
その性質のため、大木になって見応えのある桜も多く見られます。
柳のように垂れ下がった枝が特徴的な枝垂れ桜も、このエドヒガンサクラの種類に分類されています。
丈夫な種類であるために、枝垂れ桜も各地で大木になったものが有名ですね。
●ヒガンザクラ群
花を下向きに咲かせ、木の高さがあまり高くならない性質の桜に、ヒガンザクラというものがあります。
このヒガンザクラ群には、その桜に似た性質の桜や、ヒガンザクラと交配させて出来た種類が分類されています。
寒さには弱い反面暑さには強く、そのため、沖縄で野生化しているという報告が上がっています。
沖縄で見ることの桜は、ヒガンザクラだと言われているのはこのためです。
●チョウジザクラ群
チョウジザクラは、咲いた花の様子からその名が付けられた桜です。
花びらが180度に広がり、丁字のように見えることからその名が付いたと言われています。
チョウジザクラ群には、チョウジザクラと似た品種の桜、あるいはその変種が分類されています。
花が小さいために、観賞用には不向きとされている桜ではありますが、一部の変種はきれいに花を咲かせると評判です。
●マメザクラ群
その名が示す通り、花も木も小ぶりな桜を指します。
葉も小さいためにそう呼ばれますが、代わりに年に数回の開花期を持つ種類もあると言われています。
富士桜という別名もあり、その名の通り、富士山麓周辺において見られるのが特徴的な桜でもあります。
マメザクラ群のタカネザクラという種類は、奈良県より北にある本州、北海道の亜高山帯において見られる桜です。
山地での開花は平地より遅く、5月下旬から6月あたりになると言われています。
●ミヤマザクラ群
ミヤマザクラは、ガクが反り返って花を咲かせる変わった種類の桜です。
小さな花をまとめて咲かせるという特徴もあります。
そんなミヤマザクラに近しい種類の桜を分類するのが、このミヤマザクラ群と言えるでしょう。
九州から北海道と広く分布する桜の種類ですが、開花時期は遅めで、5月から6月になります。
白い花を咲かせるために、シロザクラという別名も持つ桜です。
●ヤマザクラ群
日本における野生原種の桜に、ヤマザクラが挙げられます。
ヤマザクラ群には、この桜と似た種類や、交配によって生まれた種類が分類されています。
今や桜の代表格であるソメイヨシノと開花時期が重なりますが、ヤマザクラには葉と花が一緒に出るという性質があります。
そのため、ソメイヨシノと見分けることが可能となっています。
奈良県の吉野で有名な桜は、このヤマザクラであると言われています。
今日のお花見ではソメイヨシノが優勢ですが、この桜が登場するまではヤマザクラが大半を占めていたようです。
寒さに強い種類の桜に、オオヤマザクラという種類が挙げられます。
北海道で桜と言えばこの種類と言われるほど、メジャーな種類の桜です。
名前からも分かる通り、ヤマザクラよりも花や葉が大きいという特徴を持った種類でもあります。
このように、日本で見られる桜は、大きく分けて8種類に分類されることが分かります。
お花見と言えばソメイヨシノがほとんどですが、場所場所によっては、そこでしか見られないような種類の桜もあります。
花見のシーズンに、そういった場所を訪ねてみるのも楽しいでしょう。
花見は春だけじゃない!?秋以降に見られる桜の種類一覧を紹介!
お花見と言えば、春の風物詩ですね。
実際、日本で見られる桜の大半が、春に開花する種類です。
しかしその中のいくつかは、秋以降に花を咲かせる桜もあるのです。
こちらでは、そんな春以外に咲く桜の種類をご紹介しましょう。
●秋から冬にかけて咲く桜
冬桜、四季桜、十月桜などと呼ばれる種類の桜です。
エドヒガンザクラとマメザクラの交雑種と言われている種類を指します。
春と秋(から冬)に開花しますが、花は春の方が大振りになるという特徴もあります。
四季桜は花びらが5枚ですが、十月桜は十数枚の花びらを持ちます。
花びらの縁が紅色に染まるのも、十月桜の特徴のひとつです。
●冬に咲く桜
寒緋桜(かんひざくら)という種類が、冬に花を咲かせる桜です。
1月から3月にかけて、開花期を持っています。
花の形も特徴的で、他の桜にはあまり見られない、釣り鐘状の花を咲かせます。
花びらが散らずに落ちるのも、寒緋桜に見られる特徴の一つです。
花色には個体差があり、白色の花を咲かせるものもあれば、紅色を咲かせるものもあります。
早咲きの桜として有名な種類に、河津桜が挙げられます。
これはこの寒緋桜と、オオシマザクラという種類が自然に交雑して生まれたものだと推定されているようです。
まとめ
桜には600を超える種類があると言われていますが、私たちが目にする桜のほとんどは、ソメイヨシノだとも言われています。
桃色と白の間のような花色はどこか儚げで、咲いてはすぐに散ってしまう桜の美しさをよく表しています。
しかし日本には、他にも見るべき桜の種類がたくさんあります。
それを、今回の一覧で分かっていただけたなら幸いです。
桜の種類が8つに分類されているのには、気付いていない方も多いのではと思います。
そしてそれぞれにそれぞれの特徴があり、咲き方にもこだわりを持っているかのようです。
ご紹介させていただいた桜の一覧を参考にしていただき、次のお花見では、桜の種類を念入りにチェックしてみてはいかがでしょうか。
また新しい楽しみ方が、出来るかもしれませんね。
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