秋と言えば?お月見にウサギの餅つき、その横にはススキの影が定番ですよね。
実は、この「ススキ」、奈良時代には「秋の七草」にも数えられているほど、昔から存在することをご存知だったでしょうか。
ごく身近な存在ほど、意外とよくは知らないもの。
今回は、そんな「ススキ」について、花言葉から由来まで、詳しくご紹介します!
そもそもススキって?
ススキはイネ科の植物で、比較的乾いた場所を好みます。
株でまとまって咲くため、一ヶ所に密集してどこにでも生えやすいのが特徴です。
別名を「茅(かや)」といい、茅ぶき屋根の材料として、縄文時代には既に住居に使われていたと考えられています。
家畜の餌としても使えるため、「茅場」と呼ばれるススキ草原を持つ集落も多かったといいます。
「茅場町」なんて地名が東京にも残っていますね。
しかし現在では、茅場を使うことは殆どありません。
ススキ草原は草原の最終段階とも言われており、これを放置すると、アカマツなどの樹木が侵入し、次第にその地は森林化の一途を辿ることになります。
ススキの花言葉って?
縄文時代からあるススキの生命力は、まさにこの花言葉がぴったりですね。
ところで、そもそもススキに花ってあるの?と思われるかもしれませんが、実はススキの白い「穂」の部分が「花」だということはご存知でしたか?
小さい花が集まって、この白い穂を作り上げており、穂をよく見ると、黄色い雄しべを確認することができます。
秋も深まると、花は綿毛になり、種子を熟させて飛んでいきます。
ススキは秋の七草!
春の七草は現在でも七草がゆを作ったり、風習として残っているので有名ですが、秋の七草も奈良時代の歌人、山上憶良によって歌に詠まれ、親しまれていました。
「はぎ・おばな・ききょう・なでしこ・おみなえし・ふじばかま・くず・秋の七草」なんて私は覚えたのですが、これは地域や時代によっても順番などが少しずつ違うようです。
ところで、上の「秋の七草」。
ススキは入ってないじゃないか、と思われましたか?実は、この中の「おばな」がススキのことを指すんです。
白く咲いたススキの穂が、馬などの尾に似ていることから、ススキは「尾花」とも呼ばれていました。呼び方が沢山あるのは、古くからあるからこそ、ともいえそうですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
様々な呼び名を持ち、縄文時代から人間の身近な存在だったススキ。
昔から人間に「活力」や「生命力」を示し、与えてくれる存在だったのでしょうね。
今年の秋も、私たちの目にさり気なく活力を与えてくれるススキを、ぜひ目に止めてみてはいかがでしょうか。
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