ハロウィンの楽しい仮装大会が日本でもすっかり定着した感があります。
でも本当は怖いお祭りだったって知っていますか?
一方、子どもたちにとってハロウィンは怖かったのでしょうか、楽しかったのでしょうか?
ここでは、ハロウィンの怖い意味と由来、子どもたちの楽しみを説明します。
ハロウィンの由来と怖い話
古代ケルト人の10月31日は収穫祭の日でもあり、死者の霊を弔う日でもある「サムハイン」でした。当時の人たちはこの日を盛大に祝いました。これがハロウィンの始まりと言われています。
古代ケルト人とは、まだキリスト教がない時代のヨーロッパの中西部に住んでいた人たちです。
古代ケルト人の間では「サムハイン」には死者の霊が帰ってくると信じられていました。先祖の霊だけでなく、悪い霊も帰ってきます。
「サムハイン」では1年の収穫を神に感謝するため、また死者の霊を弔うために秋の収穫したものをお供えしていました。そして、ときには、いけにえとして生身の人間を神にささげることもしていました。怖いことですが、生身の人間が神への最高のお供え物と考えられていた時代のことです。
キリスト教では7世紀ごろまでは聖者の霊を祭る日は5月13でした。西暦834年にこれを11月1日に移しました。
ハロウィンがキリスト教に取り入れられると、その日がちょうど万聖節(天に召されたすべての聖者を祭る日)11月1日のイブに当たるとして祝い広まりました。
ランタンも仮装も実は悪魔よけです。悪魔は火を嫌います。悪魔から身を守るためにカボチャで作ったランタンを飾ったのが始まりです。また、古代ケルト人は顔に墨を塗り悪魔よけとしていました。その流れが中世ヨーロッパでは仮装となったようです。
中世ヨーロッパではハロウィンは人間がもっとも魔女に取りつかれやすい日と思われていました。その時期に魔性があるとみなされた人たちや悪魔と契約したとみなされた人たちは捕らえられ、裁判にかけられたり、火あぶりにされたりしたのです。
10月31日には「サムハイン」の時代からいわれなき多くの人たちが犠牲になったのでした。古代ケルト人のいけにえや中世ヨーロッパの魔女狩りは、ハロウィンの影の歴史です。
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子どもたちは楽しいハロウィン
本当に怖いハロウィンですが、子供たちには楽しいお祭りです。
お祭りはどこも無礼講です。ハロウィンの日は子どものいたずらが許される日です。仮装は悪魔よけでもありますが、いたずらを誰がしたか分からないようにするためとも言われます。
「Trick or treat 」くれなきゃいたずらするぞ。子どもたちが変装して近所を回る。お菓子を集めて楽しみました。
では、子どもたちがするいたずらにはどんなものがあったのでしょうか。
玄関ドアの取っ手にはちみつを塗る、ドアのちょうつがいを外す、ドアごと外す、煙突に芝生を詰め込む、窓の外でガラス瓶をたたき割るなどなど。
このいたずらの風習も近年はすたれてきたようです。
子どもたちが楽しむように大人たちも楽しんでいました。例えば、若い女性たちは「恋人占い」や「結婚占い」して楽しんだそうです。
日本では宗教色のない仮装祭として始まりました。コスプレブームや変身願望と合わさって、ますます盛大になっていくことでしょう。コスプレや変身は魔除けとしての仮装ではなくなりました。古い自分を捨て、新しい自分を見出すための、そんな自分を楽しむ「ハロウィン」の仮装でしょう。
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まとめ
ハロウィンの過去の怖い話と楽しい話をしましたが、いかがでしたでしょうか。
過去の影の歴史は忘れて、明日に向けた明るいハロウィンを楽しみましょう。
今年はどんな自分になれるか、どんな恋人に会えるか、楽しみにしましょう。
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