引用・出典の違いを簡単解説!ウェブ上で迷わないために!

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ふだんあまり気にせずに使っているけど、よく似ている表現ってありますよね。

ブログをはじめとするネット上で、他のソースから引用する場合、自分のサイトに載せるにはルールがあります。

そんな時に何気なく「引用」や「出典」を使いますよね。

ご存知でしょうが、引用箇所や出典部分を明示していないと、コピペや盗作を疑われる可能性があるのです

自分の使い方が正しいのか知りたいですよね。

この記事では「引用」と「出典」の違いを分かりやすく解説します

著作権に関わる事例なので、しっかりと理解して、間違えずに使いたいですよね。

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「引用」を使うケース

言葉の意味「引用」

「引用」という言葉を辞書で調べてみました。

その結果が次の通りです。

自分の説のよりどころとして他の文章や事例または古人の語を引くこと。
広辞苑第六版より引用

ネット上での意味を考えると、次のように言うことができます。

「引用」とは、他人が作った著作物を、自分の著作物(コンテンツ)に取り込むこと。

ということなのです。

「引用」にはルールが決められている

公益法人 著作権情報センターのホームページには、次のサイトがあります。

みんなのための著作権教室

このサイトの中に、「インターネットを利用するときの著作権」について学べるページがあります。わかりやすいですよ。

他のホームページから記事の一部を「引用」するには、著作者の許可なくできるのですが、以下の条件を満たす必要があるというのです。

・自分で作成したオリジナルな記事が、内容においても分量においても引用される記事よりも主になっていること
・引用することに必要性があること。たとえば自分の考えを正しく表現するために役立つ場合など
・引用されている部分が、カギかっこで囲われていたり、>マークで始まったりしていて、引用であることがはっきりとわかること
・引用元がどのホームページであったのか記載すること
・引用する際に一部を変更したり削除したりしないこと
公益法人 著作権情報センター『みんなのための著作権教室』より引用

引用のルールとポイントについてはこちらで詳しく説明しています。

「引用のルール」は著作権法に決められているのです。
特に第32条(引用)と第48条(出所の明示)によるものです。

・すでに公開された著作物であるか

・引用する必然性があるか

・引用している部分を明確に区別しているか

・本文と引用部分には明確な主従関係があるか

・出典の明示

これがひとつでもできない場合は著作者の許認可が必要になります。
<参考文献>などの表記は、この『出典の明示』が必要だからなのです。

ネット上で「引用」を使う場合のおすすめ書式は下記の通りです。

記述ルールが確立されていないが、少なくとも次の点は明記しておくこと。
・資料の名称
・ URL
・検索日〈カッコで括る〉
〈例示〉
日本、外務省、「日米安全保障共同宣言-21 世紀に向けての同盟-(仮訳)」(1996 年 4 月 17 日)
〔http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/hosho/sengen.html〕(最終検索日 : 2012 年 1 月 12 日)
<出典:立命館大学国際関係学部ホームページ

上の出典の記述が一般的におすすめできる書式になります。

「出典」を使うケース

言葉の意味「出典」

「出典」という言葉を辞書で調べてみました。

その結果が次の通りです。

故事・成語・引用句などの出所である文献・書籍。また、その出所。典拠。「―を探す」
広辞苑第六版より引用

自分の言いたいことと他人の考えを区別するために、どこからどこまで「引用」や「参照」しているのか、引用箇所をはっきり区別することが必要です。

同時に、どこから引用したのか、その『出典』を明示しなければ盗作剽窃として見られることがあるのです

剽窃(ひょうせつ)とは
(「剽」は、かすめとる意)他人の詩歌・文章などの文句または説をぬすみ取って、自分のものとして発表すること。「他人の論文を―する」
広辞苑第六版より引用

「引用」とは、他人が作った著作物を、自分の著作物(コンテンツ)に取り込むこと。

このことから理解できるように、「引用」は行為を表しているのです
「出典」というのは、行為ではなく出どころの文献・書籍ということなので、「出典」の意味は、かたまった言葉やフレーズの出どころの文献や書籍のことをいうのです。

そういうことから考えると、次のことが言えるのです。

「引用」とは、主に行為を表している意味で使われることが多い。

「出典」とは、主に場所を表している意味で使われることが多い。

まとめ

「参考文献」と「引用文献」は同じように使われるケースや、別々に使われるケースがあります。

どちらも「文献」という言葉が入っているので、「出典」にあたるのですね。

こちらを見ましたよ。という意味で出どころを表示する場合は、「参考文献」や「出典」と表現できます。

見たけれど、引用してない場合は「参考文献」や「参考」でOKです。

調べて引用しましたよ。という場合は「引用文献」や「出典」または「引用」という表記で、元の情報先をお知らせしてもOKです。

一番大切なことは、自分の書いている文章が、読者にしっかりと伝わることなのです

読者に対する情報の開示がしっかり行われることが大切なのです

見やすくて、分かりやすい文章で、読者のための情報提供ができるためにも、言葉の意味やルールをしっかり使いたいですよね。

そのために、自分の書いている文章を補足するために「引用」や「画像」などの情報を加えるのですね。

この記事は、下記の書籍を参照しました。
新村出編 (2008) 『広辞苑第六版』 岩波書店.

参考にした記事は次の通りです。

参考:文化庁 著作物が自由に使える場合

参考:文化庁 著作物が自由に使える場合 (注5)引用における注意事項

参考KITIE – Keio Interactive Tutorial on Information Education

参考みんなのための著作権教室 KIDS CRIC

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