最近ニュースでよく見る「子どもの車内への置き去り事故」
「ちょっとの間だから大丈夫」という考え方が悲劇を生みます。
熱中症から子どもを守るための、正しい知識と対策が広く周知されることが必要です。
この記事では、子どもを熱中症から守るために知っておきたいポイントを分かりやすくまとめてみました。
子どもさんのために、ぜひご覧になってください。
子どもの熱中症の状態
高温多湿な環境で長い時間過ごすと、体内の水分や塩分のバランスが崩れやすくなります。
すると、体温調節機能がうまく働かなくなります。その結果、身体の中に熱がこもってしまうのです。
注意する点
・子どもは大人よりも暑さに弱いのです。
子どもは体温の調節機能が未発達だと理解しましょう。
身体に熱がこもりやすく体温が上がりやすいのです。
・夏の暑い日は地面に近いほど気温が高いのです。
子どもは身長が低く、地面からの照り返しの影響が大きいと理解しましょう。
特にアスファルトの上では注意しましょう。
・子どもは自分で対策をとるのが難しいのです。
子どもは年齢が低いほど親の手助けが必要です。
水分補給や衣服の着脱の手助けが必要な乳幼児はなおさらです。
特に水分や塩分の補給は保護者の対応が不十分だと、熱中症のリスクが高まります。
暑さを忘れて遊びに熱中している場合もリスクが高くなります。
・短時間でも高リスクなのが車内への置き去りです。
報道でも多い事例ですよね。炎天下ではあっという間に危険な状況になります。
短時間でも一緒に車から離れましょう。
子どもの熱中症の症状と対策
子どもは自分の体調管理がうまく出来ません。その上言葉で自分の状態をなかなか説明出来ません。しかも子どもは目の前で苦しんでいます。
保護者の立場では判断に迷うことがありますよね。
・このまま様子を見たほうが良いのか。
・医療機関へ連れて行った方が良いのか。
・本当は緊急事態で救急車を呼んだほうが良いのか。
判断に迷った時には次項目を参考にされることをおすすめします。
<参考:日本救急医学会 熱中症診療ガイドライン2015より>
応急処置と見守り・Ⅰ度
症状
・手足がしびれる
・めまい、立ちくらみがある
・筋肉のこむら返りがある(痛い)
・気分が悪い、ボーッとする
対策
涼しいところで一休み。
冷やした水分や塩分を補給しましょう。
誰かがついて見守り、良くならなければ病院へ。
医療機関へ・Ⅱ度
症状
・頭がかんがんする(頭痛)
・吐き気がする・吐く
・からだがだるい(倦怠感)
・意識がなんとなくおかしい
対策
<応急処置と見守り・Ⅰ度>の処置に加えて、衣服をゆるめ、からだを積極的に冷やしましょう。
医療機関で診察を受けましょう。
入院加療・Ⅲ度
症状
・意識がない
・からだがひきつる(けいれん)
・呼びかけに対して返事がおかしい
・まっすぐ歩けない・走れない
・からだが熱い
対策
救急車を呼び、最寄りの病院へ搬送しましょう。
発症した場所やその時の状況などを落ち着いて説明出来るようにするとベストです。
子どもの熱中症の予防について
予防のポイントは主に暑さ対策と水分対策です
★外出の時に
外出は、気温の高い日中を避けるなど、涼しい時間を有効に使えるように工夫されることをおすすめします。また、外出時間も短くできるような配慮をおすすめします。子どもは予想以上に発汗することがあります。
★顔色や汗をよく観察しましょう
子どもの顔が赤くて発汗が多い時には、身体内部の体温が高い可能性があります。すぐに涼しい場所へ移動して、充分な休憩をしましょう。
★水分補給がひとりで出来るようにさせましょう
のどが渇いたら、自発的に飲水行動が出来るように教えましょう。
★日頃から暑さに慣れておくようにさせましょう。
適度に外遊びをすすめて、暑さへの順化をすすめましょう。
★気候に見合った服装をさせましょう。
子どもにはまだ難しい衣服の選択です。環境に見合った衣服の着脱を教えましょう。
スポーツ時の予防注意ポイント
★無理をさせないようにしましょう。
子どもは目一杯頑張るので、調子が良くない時には無理をさせないようにしましょう。
★応援も熱中しすぎないように
試合などが盛り上がってくると、熱くなって我を忘れて応援する傾向があります。適度な休憩と水分補給が大切です。
★風や日差しの影響があるスポーツも注意
バドミントンやバスケットボールなどは風のない屋内で行われます。また、剣道や野球のキャッチャーのように防具を付けて行うスポーツもあるので、特別な注意が必要です。また、屋外のスポーツで帽子を着用しないラグビーやサッカーも周囲からの見守りが大切になります。
★プールでも注意を忘れずに
水中にいるので、汗をかいてるという自覚がないのですが、実際には発汗が多いのです。適度な休憩と水分補給が必要です。
<参照:気象庁・熱中症ゼロへより>
こちらのページもおすすめします。
参考:熱中症の症状と対策を知りたいママへ!熱中症は予防可能です
まとめ
子どもへの暑さ対策と水分補給で、かなりの部分の熱中症を防ぐことができるのですが、子どもが置かれている状況は、大人が思っているよりも過酷なものがあります。
特にアスファルト舗装からの照り返しは、子どもの背の高さやベビーカーの置かれている位置が地表にかなり近くなるので、大人が思う以上に暑さが厳しいのです。
室内でも、夜間には昼間の熱が残っているために、熱帯夜などは注意が必要になります。
子どもが大好きなスポーツでも注意が必要です。スポーツ環境が子どもに対して厳しいことがあるので、無理をせずに、こまめな休憩と給水がポイントです。
また、プールでの発汗やユニフォームやプロテクターなどの規定があるスポーツでも危険が発生する場合があるので注意が必要です。
子どもを守る立場に置かれている者は、暑さの対策と水分や塩分の補給、適度な休憩が充分に出来るような配慮が必要です。
・涼しい場所へ移動すること
・水分と塩分を補給させること
・体温をはかること
・身体を冷やして熱をさますこと
・症状によって医療機関へ
・場合に応じて救急車を要請すること
この記事は以下のサイトを特に参照しました。
厚生労働省:熱中症関連情報サイト
環境省:熱中症予防情報サイト
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