ひな祭りの食事といえば、パッと思い浮かぶのはちらし寿司ですよね。
なぜひな祭りにちらし寿司を食べるのか、気になるところだと思います。
でも、ひな祭りにちらし寿司を食べる理由って特にないんです!
ひな祭りの食事代表!というイメージがあるのに、ビックリですよね。
じゃあ、どうしてちらし寿司を食べるようになったのか?
その由来は、なんと平安時代までさかのぼります。
それでは、ちらし寿司の由来についてみていきましょう!
ひな祭りのちらし寿司の由来は平安時代!
平安時代
平安時代からひな祭りのお祝いはありました。
その頃はちらし寿司ではなく、「なれ寿司」というものを食べていたんですよ。
なれ寿司とは、魚のお腹にお米を入れて発酵させたものです。
ですが、なれ寿司は見た目が華やかではありません。
当時はフナやアユを使っていたので、なかなか華やかとは遠いものなんです。
せっかく女の子のお祝いなのですから、明るくて華やかなものがいいですもんね。
江戸時代
そんな風習は、江戸時代になると変わっていきます。
現在の岡山県にあたる場所で大洪水が起きたとき、藩主は復旧を早めるためにある法令を定めました。
それは、汁物を一品、副菜を一品とした食事以外は禁止するという「一汁一菜令」です。
そんな倹約令のなか、「ご飯におかずを混ぜてしまえば一菜になるのでは!?」と、庶民はひらめきました。
はじめに考え出した人はすごいですよね。
こうした庶民の知恵から、ちらし寿司は生まれました。
昭和時代
ちらし寿司にはエビや菜の花など、色鮮やかで見た目が華やかな食材が多く使われています。
そういった理由から、ひな祭り(女の子の節句)を祝うのにふさわしいのではないかと思われるようになっていきました。
こうして、徐々になれ寿司ではなくちらし寿司が食べられるようになったんです。
ちなみに、ひな祭りにちらし寿司を食べるということが完全に定着したのは、昭和の終わり頃と意外にも最近なんですよ。
余談ですが、ちらし寿司は、ご飯の上に具を散らすということから漢字では「散らし寿司」と書きます。
でも、散らす=終わるというイメージなので、ひな祭りのお祝いというおめでたい席には合わないですよね。
なので、散らし寿司ではなく「ちらし寿司」とひらがなで表現するようになりました。
ちらし寿司の具には意味がある!
ちらし寿司自体には縁起をかついだ意味はありませんが、ちらし寿司に入っている具にはきちんと意味があるんです!
ちらし寿司によく使われる具の意味
【エビ】
エビには3つの意味があります。
・エビのように腰が曲がるまで長生きできますようにという「長寿」
・赤色には「魔除け」
・脱皮を繰り返して大きくなることから「出世祈願」
エビだけで3つも意味があるなんですごいですよね。
おせち料理にも登場する縁起のよいものなので、ちらし寿司にはぜひ取り入れたいところです。
【れんこん】
れんこんといえば、穴があいていることが特徴ですよね。
そこから、「穴を覗いて世界を見る=先の見通しが利く」という意味が込められています。
こちらもエビと同じくおせち料理にも使われる縁起物なので、ちらし寿司には必須です。
【豆】
一見、色どりのために入れられているような気がしますが、まめにもきちんと意味があります。
豆だけに「まめな性格になるように」や「まめに働けますように」といった願いが込められています。
どちらも社会で生きていく上では大切なことですよね。
まめな性格でまめに働けるように、豆もちらし寿司に取り入れていきましょう。
【菜の花】
こちらは縁起をかついだり願いを込めたりしているものではありません。
まさしく、春らしさを出すためです。
3月に行われるお祝いですから、あたたかくて明るい春らしいものも入れたいですよね。
ぜひ菜の花を入れて、春らしさを感じながらちらし寿司を食べるのがオススメです!
ちらし寿司の具には、こんなにも意味が込められているんですね。
ぜひそれぞれの具の意味を思い出しながら、ちらし寿司を食べてみてください。
まとめ
ひな祭りにちらし寿司を食べるようになった由来が、実は平安時代の習慣から来ていたなんて驚きだったと思います。
ひな祭りといえばちらし寿司、という風習ができたのは、「女の子の節句には華やかなものを」と考えてくれた人がいたおかげなんですね。
女性としてはうれしい限りです。
いろいろな具の乗ったちらし寿司は、食卓まで着飾ったような感じになるので、なんだかわくわくしますよね。
主役の女の子と同じように華やかなちらし寿司で、楽しくひな祭りのお祝いをしてくださいね!
コメント